2017年01月13日

「介護離職」に関するアンケート調査

★テーマ★ 介護離職者が実際に出た企業は1割

 介護離職の問題が少しずつ表面化し始め、政府もその防止に力を入れてきていますが、現実、どれくらいの会社が介護離職の問題を身近に感じているのでしょうか?

 東京商工リサーチが実施した「介護離職」に関するアンケート調査(有効回答7,391社)では、過去1年間に介護離職者が724社(構成比9.8%)で発生していたことがわかったそうです。

 下記でこの東京商工リサーチの「介護離職」に関するアンケート調査の概要をお伝えします。


★アンケート調査 結果概要★

1.過去1年間(2015年11月~2016年10月)に介護を理由とした離職者(以下、介護離職者)が発生しましたか?(択一回答)

 ・「ある」  724社( 9.8%)
 ・「ない」 5,612社(75.9%)
     → 介護離職者は全体の約1割の企業で発生している。

 1億円以上の大企業だけ見ると、
 ・「ある」  244社(11.3%)
 ・「ない」 1,150社(53.5%)

 1億円未満の中小企業では、
 ・「ある」  480社(9.1%)
 ・「ない」 4,462社(85.0%)


2.将来的に介護離職が増えると思いますか?(択一回答)

 ・「増えると思う」  5,272社(71.3%)
 ・「変わらないと思う」1,866社(25.2%)
 ・「減ると思う」     71社( 0.9%)


3.「仕事」と「介護」の両立に向けた取り組みや整備している制度は何ですか?(複数回答)

 ・就業規則や介護休業・休暇利用マニュアルなどで明文化 3,503社(47.3%)
 ・介護休業や介護休暇の周知、奨励           1,299社(17.5%)
 ・従業員の介護実態の把握               1,226社(16.5%)


4.「仕事」と「介護」の両立支援について、貴社の取り組みは十分だと思いますか?(択一回答)

 ・「そう思わない」 5,358社(72.4%)
 ・「そう思う」   1,336社(18.0%)
 ・「分からない」   697社(9.4%)


★まとめ★

 介護離職者を減らすための施策が必要だと思いながらも、実際には手をつけられていない企業が多いという実態が、上記の調査からは見えてきます。

 ※調査の詳細はこちらで見られます。
  http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20161227_01.html

 1月1日より介護休業法も改正になりましたが、改正内容の前に、「介護休業なんて制度があるの?」ということから知らない社員も多いかと思われます。まずは制度の周知からですね。

 実際に介護で離職しそうな社員を抱えている企業には、「介護離職防止支援助成金」の活用を検討されるのも一つの方法と思います。

 介護離職者防止については政府も力を入れていますが、弊事務所も今後力をいれていくべき分野と考えています。




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Posted by SRコナガヤ at 08:00│Comments(0)トピックス仕事雑記帳
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