2016年07月23日

7月のトピックス


◆介護休業制度における「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」の見直しについて 2016/07/20

 介護休業制度における「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」について、見直しの検討が3回に渡って行われました。

 以下ページに報告書・資料がアップされています。
 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000130474.html


◆障害年金の等級判定ガイドラインが9月1日より実施 2016/07/15

厚生労働省は、精神障害及び知的障害の認定の地域差の改善に向けて対応するため、『国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン』等を策定し、本年9月1日から実施すると発表しました。
このガイドラインは、「国民年金・厚生年金保険 障害認定基準」に基づいて認定されている障害基礎年金や障害厚生年金等の障害等が、精神障害及び知的障害の認定において、地域によりその傾向に違いが生じている不公平を解消するためのものです。

詳細は、以下のURLからご覧いただけます。
厚労省HP報道発表資料『国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン』の策定及び実施について
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000130041.html


◆歓送迎会後の事故は労災 最高裁が認める判決 2016/07/13

 会社の飲み会から仕事に戻る途中の事故で亡くなった社員の妻が起こした裁判で、最高裁判所は「当時の事情を総合すると会社の支配下にあったというべきだ」として労災と認める判決を言い渡しました。


◆働く目的は「楽しい生活をしたい」が過去最高 新入社員「働くことの意識」調査 2016/07/08

 公益財団法人日本生産性本部の「職業のあり方研究会」と一般社団法人日本経済青年協議会は、平成28年度新入社員1,286人を対象にした「働くことの意識」調査結果をとりまとめ、発表しました。主な調査結果は以下のとおりです。

・「働く目的」では
 「楽しい生活をしたい」が増加(昨年度37.0%→41.7%)し、過去最高を更新。
 「自分の能力をためす」は(昨年度13.4%→12.4%)過去最低を更新。
 「社会のために役立ちたい」も3.2ポイント低下(昨年度12.5%→9.3%)。

・「人並み以上に働きたいか」では
 「人並みで十分」が昨年度よりさらに増加(昨年度53.5%→58.3%)して過去最高を更新するとともに、
 「人並み以上に働きたい」(昨年度38.8%→34.2%)を24.1ポイント上回り、両者の差も過去最大。

・「デートか残業か」では、
 「残業」(昨年度80.8%→76.9%)
 「デート」(昨年度19.0%→22.6%)
 と、プライベートの生活よりも仕事を優先する傾向があるが、ここ数年は「デート派」が増加。

・「会社の選択理由」では、
 「能力・個性をいかせる」が増加し、今年もトップ(昨年度30.9%→33.2%)だった。
 「仕事が面白いから」は減少し(昨年度19.2%→17.3%)、5年連続で減少した(平成23年度26.8%)。

・「どのポストまで昇進したいか」では、
 10年前(平成18年度)と比べ「社長」「専門職」とも減っている(社長17.8→10.8%。専門職26.4→17.8%)。
 女性を見ると「課長+係長+主任班長」が増え(18.9%→30.8%)、昇進志向が高まっている一方で「役職に付きたくない+どうでもよい」も増加(25.5→29.6%)し、二極分化傾向が見られる。


◆ マイナンバー記載の国税関係書類見直し 2016/07/06

 国税庁がマイナンバー記載の書類についてFAQを更新しました。
 掲載された要旨は、平成28年度税制改正大綱の「マイナンバー記載の対象書類の見直し」の「施行日前においても、運用上、個人番号の記載がなくとも改めて求めない」との記載に基づき、法施行日(平成29年1月1日)前においても、マイナンバーの記載を要しないこととされた書類については、マイナンバーの記載がなくても改めて記載を求めることなく収受することとしています。
 また、法施行日前から個人番号欄のない様式を使用することとしています。
追加された事項は、「番号制度概要に関するFAQ」Q2-4-1からQ2-4-4 です。

詳細は、以下のURLからご覧いただけます。
国税HP「番号制度概要に関するFAQ」
http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/FAQ/gaiyou_qa.htm#a24-1


◆ 労働移動支援助成金の支給内容が大きく変更になります 2016/07/06

 平成28年8月1日から、労働移動支援助成金の支給内容が大きく変更に
なります。助成率などの変更や、追加される支給要件があるということです。

 【厚労省】
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0630_3.pdf

  


Posted by SRコナガヤ at 10:31Comments(0)仕事雑記帳トピックス

2016年07月08日

平成27年度「過労死等の労災補償状況」


★テーマ★ 平成27年度 過労死や精神疾患での労災件数は?

 先日、厚生労働省が平成27年度「過労死等の労災補償状況」を公表しました。

 過労死などの労災も、精神疾患での労災も、請求件数は昨年より増えていますが、認定件数は減っています。

 理由は色々考えられますが、ひとつとして「とりあえず労災請求してみよう」と考える社員や家族が増えてきているということのようにも捉えられます。

 下記で発表の概要をご紹介します。


★過労死等の労災補償状況 ポイント★

◆1◆ 脳・心臓疾患に関する事案の労災補償状況

(1)請求件数は795件で、前年度比32件の増となった。

(2)支給決定件数は251件で前年度比26件の減となり、うち死亡件数も前年度比25件減の96件であった。

(3)業種別(大分類)では、
  請求件数は
   「運輸業,郵便業」181件
   「卸売業,小売業」116件
   「建設業」    111件 の順で多く、
  支給決定件数は
   「運輸業,郵便業」 96件
   「卸売業,小売業」 35件
   「製造業」     34件 の順に多い。

(4)職種別 ( 大分類 ) では、
  請求件数は
   「輸送・機械運転従事者」   161件
   「専門的・技術的職業従事者」 118件
   「販売従事者」        95件 の順で多く、
  支給決定件数は
   「輸送・機械運転従事者」   88件
   「販売従事者」        34件
   「専門的・技術的職業従事者」 33件 の順に多い。

(5) 1か月平均の時間外労働時間数別支給決定件数は、
   「80時間以上~100時間未満」105件で最も多く、
   「100時間以上」の合計件数は120件であった。


◆2◆  精神障害に関する事案の労災補償状況

(1)請求件数は 1,515 件で、前年度比59件の増となり、うち未遂を含む自殺件数は前年度比14件減の199件であった。

(2)支給決定件数は 472件で前年度比25件の減となり、うち未遂を含む自殺の件数も前年度比6件減の93件であった。

(3)業種別( 大分類)では、
  請求件数は
   「製造業」     262件
   「医療,福祉」    254件
   「卸売業,小売業」 223件 の順に多く
  支給決定件数は
   「製造業」      71件
   「卸売業,小売業」  65件
   「運輸業,郵便業」  57件 の順に多い。

(4)職種別(大分類)では、
  請求件数は
   「事務従事者」       362件
   「専門的・技術的職業従事者」325件
   「サービス職業従事者」   183件 の順に多く、
  支給決定件数は
   「専門的・技術的職業従事者」114件
   「事務従事者」        93件
   「サービス職業従事者」    53件 の順に多い。

(5) 1か月平均の時間外労働時間数別支給決定件数は、
   「20時間未満」86件で最も多く、「80時間以上~100時間未満」20件、
   「100時間以上」の合計件数は172件であった。

(6) 出来事別の支給決定件数は、
   「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」75件
   「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」60 件 の順に多い。


★まとめ★

 精神疾患での労災認定は、時間外労働が「20時間未満」だった人が一番多いということは、「長時間労働」以外の理由で認定されるケースも多いということです。

 過労死や精神疾患での労災案件を発生させないためには、まずはやはり「長時間労働」を減らす努力が必要ですが、それだけでは足りず、ハラスメント防止対策や、仕事の急激な変化によるストレスを軽減するための施策(上司の適切な声掛け、支援など)も大切だということですね。

 詳細なデータは、厚生労働省のサイトで手に入りますので、ご活用ください。
 >> http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000128216.html

  


Posted by SRコナガヤ at 08:00Comments(0)仕事雑記帳トピックス