2016年11月25日
「社会保険に関わる法改正」意識調査
先日、エン・ジャパン株式会社が、『エン派遣』上で、サイトを利用している20代以上の女性で、これまで社会保険に加入していない人を対象に「社会保険に関わる法改正」についてアンケート調査を行ない(1207名が回答)、その結果を公表しました。
ご存知のように、社会保険の適用範囲が10月から下記のように拡大しています。そのことがどれほど理解されているかなどの調査です。
★法改正の概要★
【これまでの加入対象】
労働時間が週30時間以上(正社員の4分の3以上の時間)に当てはまる方。
【2016年10月からの加入対象】※以下5つ全てに当てはまる方。
1.労働時間が週20時間以上
2.月額賃金が8.8万円以上(年収106万円以上)
3.勤務期間が1年以上の予定
4.勤め先の会社の従業員数が501人以上
5.学生または75歳以上ではない
★アンケート調査結果★
◇社会保険に関わる法改正について、詳細を知っている方は23%。
◇今回の法改正を受け、 5人に1人が「これまで社会保険に加入していなかったが、新たに社会保険の対象になり加入する」と回答。そのうち51%が「保険料の負担増のため働き方を変更した」と回答。
◇改正後も社会保険に加入しない働き方を選択すると回答した方のうち、24%が「加入対象から外れるために時間や収入を減らすよう働き方を変更」。
◇法改正について「経済的な負担が増える」ことへの不安多数。
◇調査結果の詳細は下記でご覧いただけます。
http://corp.en-japan.com/newsrelease/2016/3415.html
★まとめ★
5人に1人が「これまで社会保険に加入していなかったが、新たに社会保険の対象になり加入する」と回答し、そのうち約半数が、保険料が増えるために、労働時間を増やすなど、収入が増えるように調整した、という結果だったということ。
社会保険加入の対象にならないよう、今より労働時間を減らすという人がいる一方で、収入を増やすために働き方を変えたいと思う人もいるわけですね。
この秋の改正では、対象は大企業だけですが、今後、中小企業にも広がっていくものと思われます。そのときは、やはり非正規で働いている社員一人ひとりが、「社会保険にどうせ入るのなら、もっと働きたい」と思っているのか、「それでも扶養の範囲に収まるように、収入や労働時間を減らしたい」と思っているのか、意向をよく把握することも大切になりそうです。
今後のパート・アルバイトの採用計画の話などと合わせて、上記のデータを見せてみるといいかもしれませんね。